「防災グッズって、いろいろあって選べない…」

そんな声に応えるべく、今回は防災セットブランド「防災のミカタ」から、2人用のリュック型セット2種類を徹底比較してみました。
ひとつは赤が目印のスタンダードモデル(以下、赤リュック)、もうひとつは落ち着いたベージュ色のプレミアムモデル(以下、ベージュタイプ)。
名前がややこしくて違いが分かりにくいので、この記事ではあえて色で呼び分けて、直感的に比較しやすいよう工夫しています。
※正確には赤リュックの方は1人用だとブルーも、ベージュタイプには1人用・2人用共にブラックも用意されています。
どちらも同じ68点入りで、見た目も中身もかなり似ているようでいて、実は使い勝手や信頼性、収納のしやすさに違いがあります。
本記事では、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすくまとめ、「どっちを選べばいい?」という疑問に答えます。
防災セットをこれから用意しようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
▼赤リュック▼
▼ベージュタイプ▼
こんなときに備えておきたい!防災セットの選び方ポイント
リュックの容量・重さは現実的かどうか
防災リュックの容量は、最終的に「持ち運べる重さかどうか」が大切です。

一般的には、20~30L程度が女性でも背負いやすく、3日分の必要品が入る基準とされています。
ライフスタイルに合わせて選びつつ、詰めすぎて重くならないよう注意しましょう。
セット内容は本当に“必要なもの”が揃っているか
セット購入のメリットは、中身が一通り揃っていること。
それでも、チェックリストと照らし合わせて「食料・水」「ライト・ラジオ」「救急・衛生用品」「携帯トイレ」「現金・身分証明書」などがきちんと準備されているか確認しましょう。
ブランド信頼性と防災士監修の有無
防災セットは内容だけでなく、誰が監修しているかも重要なポイントです。

専門家(防災士)監修の有無や、日本ブランドとしての安心感など、信頼性の高いものを選ぶといざというときに心強く感じられます。
価格とコスパのバランスは妥当?
単純に価格が安い=良いというわけではありません。
価格に対して「中身がしっかりしているか」「賞味期限や保存水の量・質が信頼できるか」「後から揃える必要品が多すぎないか」を見極めて、納得のいくコスパ感かどうかを判断しましょう。
定期的な中身のチェック・賞味期限の管理はしやすい?
備えたら安心・・・ではなく、定期的なチェックが必要です。
特に食料・水・電池などは賞味期限や使用期限の確認が不可欠。

ラクに中身を入れ替えられる構造かどうかも重要な選び方のポイントです。
赤リュックとベージュタイプの“全体像”をパッと比較
比較項目 | 赤リュック(スタンダード) | ベージュタイプ(プレミアム) |
---|---|---|
対象人数 | 2人用 | 2人用 |
セット内容 | 必要最低限+追加余地あり | バランスよく充実(防災士監修) |
リュックの色 | 赤(目立つ・見つけやすい) | ベージュ(部屋に馴染む) |
収納のしやすさ | 自由に整理・シンプル構造 | 仕分けしやすいポケット付き |
価格帯 | 比較的リーズナブル | やや高め(納得の内容) |
おすすめタイプ | 軽さ重視・入門者向け | 安心感重視・初心者?家庭向け |
▼赤リュック▼
▼ベージュタイプ▼
どちらも2人用・68点セット/リュックタイプ
「防災のミカタ」シリーズの両モデルは、どちらも2人用に設計された防災セットで、必要な備えが68点そろっています。
リュック型で持ち出しやすく、自宅の玄関やクローゼットに保管しやすい点も共通です。
価格帯とカラー展開の違い
赤が印象的なスタンダードタイプ(以下、赤リュック)は、価格を抑えつつ視認性に優れたデザイン。災害時に目につきやすく、素早く持ち出せる点が特徴です。
一方、落ち着いた色味のプレミアムタイプ(以下、ベージュタイプ)は、リビングなどのインテリアにも馴染むカラー。
多少価格は上がりますが、防災セットらしさを感じさせない外観と、細かい配慮が光るつくりになっています。
“防災士監修”の有無と信頼感
ベージュタイプは、防災士が監修した構成になっていて、中身のバランスや実用性が考えられたセットです。
対して赤リュックは、日本ブランドが手がけているものの、防災士監修の明記はありません。
信頼性や安心感を重視する人にとっては、この違いが判断材料になるかもしれません。
第一印象の違いをまとめると
赤リュックは「とにかく目立って見つけやすい」「価格を重視したい」人向き。
ベージュタイプは「見た目も含めて安心して持っておきたい」「内容に専門的な信頼感がほしい」人向き。
どちらも基本スペックは近いですが、見た目や中身の監修体制にそれぞれの個性が表れています。
使い勝手・中身で比べてみた
食料・飲料のバランスはどう?
赤リュックもベージュタイプも、保存食や保存水が充実しています。
ただ、赤リュックは「おにぎりせんべい」などの軽食中心で、1~2日分が目安。

ベージュタイプは加えて非常用ブランケットやスープ類、もう少ししっかりした補給を想定している印象です。
長期備蓄を意識するならベージュタイプのほうが安心感があります。
夜間や情報収集に必要な装備
ライトやホイッスル、携帯ラジオといった非常用情報系アイテムは両者に同梱されていますが、ベージュタイプにはさらにUSB充電ケーブルやLEDライトが多めに入っていて、モバイル機器の充電面で少し余裕があります。
赤リュックも基本は揃っていますが、必要に応じてモバイルバッテリーなどを追加すると安心です。
寒さ・暑さ対策グッズは足りてる?
両モデルともアルミシート、ホッカイロ、冷感タオルが含まれていて寒暖差対策はされています。
ただ、赤リュックは基本的な保温・冷却グッズがひと通り。

ベージュタイプは+αの汎用品(使い捨て手袋や携帯カイロの追加チューブなど)が入っていて、寒冷地や冬場の備えに少し強めです。
衛生セット&トイレ用品の充実度
携帯トイレ、マスク、除菌ジェルといった衛生用品は両モデルに含まれますが、ベージュタイプのほうがまとめて収納できるケース付きだったり、ほかの小物(歯ブラシや消毒ティッシュ)が多めです。
赤リュックも必要最低限は揃っていますが「もうちょっと安心の収納やアイテムが欲しい」と感じる人もいそうです。
膨らむ寝具やクッション性は?
赤リュックには簡易ブランケットやエアーマットがついていますが、ベージュタイプはさらにその上位互換と言えるインフレーターマットが追加されています。

実際に道路や地面での避難を想定した時の寝心地に差があるので、家族でゆっくり休みたい人にはベージュタイプが向いています。
デザイン・リュック自体の特徴比較
赤リュックは視認性を重視、ベージュタイプはインテリアになじむ
赤リュックは、いざというときにすぐ見つけられるよう“目立つ赤色”が特徴です。
自宅の玄関や物置の奥でもパッと目に入りやすく、「すぐに取り出せる安心感」があります。
一方、ベージュタイプは落ち着いたトーンのデザインで、リビングや寝室に置いても違和感が少ない印象。人目を気にせず備えておきたい方に好まれています。
どちらも撥水加工&反射材付きで安全面も◎
防災リュックは屋外での使用を想定するものなので、撥水性や反射材付きかどうかもポイントになります。
赤リュック・ベージュタイプの両方とも、外側に反射テープがあり、暗い中でも位置が分かりやすい工夫がされています。
また、雨や汚れに強い撥水加工素材が使われていて、急な天候の変化にも安心です。
収納ポケットや背負いやすさに差は?
リュックの構造にも注目してみましょう。赤リュックは比較的シンプルな一室構造で、中身を自由にアレンジしやすいタイプ。反面、整理整頓には少し工夫が必要です。
ベージュタイプは内部に仕分けポケットやメッシュポーチが用意されていて、小物類の収納がしやすく、使うときに必要なものをサッと取り出しやすい構造です。

肩のクッションも厚めで、長時間背負っても疲れにくい配慮が見られます。
このように、見た目の印象だけでなく「使いやすさ」や「安全性」など、細かな部分にもそれぞれの個性が光っています。
「誰に向いてる?」上手な選び分け
軽さと機能を両立したいなら赤リュック
赤リュックは、セット内容が必要最低限にまとまっていて重さも比較的軽め。
加えて収納スペースに余裕があるので、自分にとって必要なものを追加しやすいのが特長です。

「ひとまず基本の備えを確保したい」「自分で中身をカスタマイズしたい」という人に向いています。
特に女性や高齢者、避難時に身軽さを重視したい方におすすめしやすいモデルです。
安心感と信頼性を求めるならベージュタイプ
ベージュタイプは、防災士が中身を監修している安心感があり、「何を用意したらいいか分からない」方でも迷わず選びやすい構成になっています。

しかも、仕分けしやすく取り出しやすい工夫もされているので、小さなお子さんがいるご家庭や、初めて防災セットを導入する人には特に頼りになる存在です。
置き場所やインテリアに馴染ませたいならベージュ
リビングや寝室など、人目に触れる場所に置くなら、自然な色味のベージュタイプのほうが違和感なく置けます。
「防災セットは出しっぱなしにしておきたいけど、生活感を出したくない」と感じる方にとっては、ベージュタイプの落ち着いたデザインがちょうどいい選択肢です。
小さな子どもがいるなら中身の見やすさを重視
緊急時にリュックの中から必要なものをすぐに取り出せるかどうかも重要な視点です。
ベージュタイプは、ポーチやポケットで分類されていて、おむつやウェットティッシュのような育児用品を追加する余地もあるので、子育て世帯にはとても実用的です。
それぞれの特徴をふまえて、ライフスタイルや家庭の事情に合わせた選び方を意識すると、自分にぴったりの防災セットが見つけやすくなります。
▼赤リュック▼
▼ベージュタイプ▼
費用やコスパなど
赤リュックはお手頃価格で“入門セット”として選びやすい
赤リュックの魅力は、価格の手頃さ。
必要な備えが68点も揃っていて、比較的低価格で購入できるため、「とりあえず防災セットを用意しておきたい」という人にとっては非常に取り入れやすいモデルです。
リュック本体や基本アイテムの質も悪くなく、価格に対しての満足感は高めです。
ベージュタイプはやや高価だけど、内容と安心感に納得感あり
ベージュタイプは赤リュックに比べてやや価格が高くなりますが、防災士監修の中身や、リュックの構造、アイテムの質を考えるとその分の価値があると感じられる内容になっています。

特に「いざというときの安心感」や「中身をあとから見直す手間を減らしたい」と考える方にとっては、コスト以上のメリットがあるといえます。
追加で揃えておきたいアイテムは?
両タイプとも、基本的な装備はしっかり揃っていますが、より安心を求めるなら以下のようなアイテムを追加しておくのもおすすめです:
*モバイルバッテリー(複数台分)
*雨具や簡易レインコート
*生理用品や乳児向けグッズ
*エネルギー補給用のゼリーや非常食の追加
これらを自分の生活スタイルに合わせて加えることで、より実用的な備えができます。
長期的に見た“買い直し不要”の安心感もコスパの一部
ベージュタイプは内容のバランスや保存期間、整理のしやすさなども含めて、長く使える設計になっているため、結果として買い直しや入れ替えの頻度が少なく済む点もコスパに直結します。
一方、赤リュックもカスタマイズしやすいため、将来的にライフスタイルの変化に応じて中身を見直しやすい柔軟性があります。

このように、単純な価格だけでなく「中身の安心感」や「後から追加する必要性」まで含めて見ると、それぞれ違ったかたちでのコストパフォーマンスが見えてきます。
防災士が語る“選ぶ時のチェック”まとめ
“必要最低限”だけでは不十分?
防災士がよく指摘するのは、「最低限のセット」だけでは本当に役立つとは限らないという点です。
実際の避難生活では、長時間の移動や屋外での待機、寒暖差、トイレの不便さ、情報の遮断などさまざまな状況が想定されます。

そのため、「あると便利」ではなく「ないと困る」視点での備えが重要になります。
「3日間耐えられるか」がひとつの基準
防災士のアドバイスによく登場するのが「最低3日分の備え」です。
これは災害発生後すぐに支援が届かないことを想定した目安で、食料・水・照明・通信・防寒の5つがしっかり準備されているかがチェックポイントになります。
今回紹介している赤リュックもベージュタイプも、この点では基本をしっかりカバーしている構成です。
家族構成や住まいの環境に合ったカスタマイズを
防災セットは万人向けに作られているとはいえ、全ての人に完全にフィットするとは限りません。
たとえば、小さな子どもがいる家庭や、ペットと暮らしている人、高層マンションや都市部に住んでいる人など、置かれている環境に合わせた追加準備が必要になります。

リュックに余裕がある赤リュックは特に、こういった個別対応のカスタマイズに向いていると言えます。
定期的な点検と“中身の見直し”が大切
せっかく揃えた防災セットも、中身の期限切れや家族構成の変化に応じた見直しをしないと、いざというときに役立ちません。
防災士は「半年~1年に1度は点検を」とアドバイスしています。
ベージュタイプのように整理された構造のリュックだと、中身の確認作業もスムーズに行えるというメリットがあります。
▼赤リュック▼
▼ベージュタイプ▼
結局どっちがおすすめ?購入判断まとめ
価格と必要最低限を重視するなら赤リュック
「まずは何か用意しておきたい」「最低限の備えを無理なく始めたい」という方には、赤リュックがぴったりです。
必要なものはしっかり揃っていて、価格も手頃。

中身をカスタマイズしやすい余裕もあるので、これから少しずつ備えを充実させたいという人におすすめしやすいモデルです。
安心感・整理しやすさ・信頼性を重視するならベージュタイプ
「何が必要かわからないから、プロが選んだものをそのまま使いたい」「中身が分かりやすく整理されていて、すぐ取り出せる状態にしておきたい」――そんな方にはベージュタイプが向いています。
価格はやや高めでも、防災士監修の中身や整理された構造は、日常の安心感に直結します。
それぞれの暮らしに合った選び方を
赤リュック
⇒ シンプルに必要な備えを押さえた“自由度の高い入門モデル”。
ベージュタイプ
⇒ 見た目・中身・設計の全体バランスが整った“頼れる本格モデル”。
それぞれの生活スタイル、家族構成、避難時に想定されるシーンに合わせて、「どちらが自分に合っているか」をじっくりイメージしてみることが大切です。

どちらを選んでも、防災への第一歩を踏み出すきっかけになることは間違いありません。
まとめ
* 赤リュックは軽くて価格も抑えめ。必要最低限+αを自分で追加しやすい
* ベージュタイプは防災士監修で、整理された構造と中身の安心感が魅力
* 両者ともに2人用・68点セットで基本的な備えはしっかりカバー
* リュックの色や構造が異なり、使いやすさや保管場所に合わせて選べる
* 家族構成や生活スタイルに合わせたカスタマイズが、防災セット選びの鍵
▼赤リュック▼
▼ベージュタイプ▼
この記事をきっかけに、ほんの少しでも「備えること」のハードルが下がったら嬉しいです。
安心は、準備から始まります。まずは自分に合う形で、防災を身近にしてみませんか。